夏が終わって僕等
はだいろ
夏が終わって僕等
錆びたバスに入れっぱなしの花火
コンビニでやろうと買ったのに
すれちがったものだってみんな
帰ってくるまでのさようならだって
コカコーラのヨーヨーみたいに、
短い煙草吹かして、
紫のけむり
ところどころ電球の切れているネオン
手をつなごうとポケットに入れずじまいだったのに、
ほんとうのきもちは、
近づいた磁石みたいに、
離れているときには気づかなくても、
きれいに見えたよ、
きみがはじめて、
ぼくだけが、世界でただひとり、
きみのことを発見したのさ
夏が終わって僕等
やぶれた時刻表に乗り遅れたまま
しけた花火をバケツに捨てて
やらなかった宿題が、
夏休みの友なんかじゃないなんて
さみしすぎて
もうわからなくなってしまった
遊びにゆこうよ
新しい冒険を探しに行こう
もう子供じゃいられないさ
成長できなかった、それだけのことさ