けしごむのゆくえけしごむのゆくえけしごむのゆくえ4/11への蓮
竜門勇気


けしごむの行方
張り紙にあった落書き
夏に見た夜
冬に見た朝

説教の効能
酩酊の置き場所
未来への追認
路傍の歴史

蓄積と読書
薄情さと誤認
同一と一般化された認識
認識と銀河

銀河には星がありましたと
聞きましたといいました
僕はそいつをみていました
鼻の奥で何か暖かくも冷たくも無いものが
循環していて
星は遠くで月も遠くで
この地球って奴も遠くて
僕は誰も手を差し伸べてくれない世界の果てで
思う存分泣いていてもいいよって
証明書を受けました
時々永遠に生きることを思います
想像のつかない永遠の終りが恐怖でなでられ
四六時中僕の頭では激しいノイズグラインドコアが流れます

指の多様性
声の回帰
記憶内の断片化したファイル
人のやり方

ライブハウスで覚えがあります
曲順とマイクの本数とアンプの位置なんかを
書いてスタッフに渡した覚えがあります
4/11songs/A
4/11songs/B
mc
4/11songs/C
4/11songs/D
ドラムの奴とライブ中に殴り合いになって
さらには機材を壊してしまいました
二人組のバンドだったので
ライブハウスも割とあっさりと出入り禁止にしてくれました
俺は間違ってなかった
奴も間違ってなかった
それが起きて
消えていきました
俺はその日を忘れていません
いい思い出だとも思わないし
最悪の出来事だとも思いません
その後別のライブハウスでのライブ後に
二度と岡山で演奏するなと言われましたが
これは最悪の出来事だと思いました

積層への回帰と
直情への憧憬は
生命へのクイックマニュアルで
何もかも無軌道に見える
消える感覚にも慣れた
俺はあいつらに磨り殺されたのか?
傷めつけられるたびに
見上げた連中の姿
けしごむのゆくえ


自由詩 けしごむのゆくえけしごむのゆくえけしごむのゆくえ4/11への蓮 Copyright 竜門勇気 2011-04-12 16:58:32
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