桜の雫
朧月

この桜は
雨に濡れているだけ
はるかの地で
咲かなかった仲間を
忍んではいない
感じてはいない

そうだよね と
目で触れる私に
ふぁさりと首を振る
風がこたえたのか
雫は球になっておちた


自由詩 桜の雫 Copyright 朧月 2011-04-08 12:47:04
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