余震
朧月

ヘッドホンの向こうで
うわわわわと言ったきり君の声が途絶えた
それっきり君は闇へ運ばれていった
復旧作業という任務を負って

心の中がぎしぎし音をたてる
まだか
まだ足りないのか

私たちは夢みてきたはずなのに
なにものかを
踏みつけてきてしまったのか
代償という言葉が恐ろしく浮かんでくる

こたえはない君の方向へ
引っ張られながらこの地にいる
私の静かな世界は
ぐらぐらと歪んで見える



自由詩 余震 Copyright 朧月 2011-04-08 08:35:02
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