一晩じゅうが始まるころ
吉岡ペペロ

すこしぬるい冷たい風

くるまが横をすべってく

電車のおとがつれてゆく

ふつうに夜桜さいている

コンビニ袋ちりちりちりちり

なんでこんなに悲しいのだろう


知らぬまに死んでいたとて

街道も

新緑も

外灯も


すこしぬるい冷たい風

くるまが横をすべってく

電車のおとがつれてゆく

ふつうに夜桜さいている

コンビニ袋ちりちりちりちり

なんでこんなに悲しいのだろう





自由詩 一晩じゅうが始まるころ Copyright 吉岡ペペロ 2011-04-07 22:01:11
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