私が詩を書く時、「コトバに力を」がテーマのひとつです。心を揺すぶれる力って何 だろうといつも考えています。もっと、見えるような力を帯びたコトバを書きたい。
やっぱり、コトバには力があって、実現する力を持っている。古代人は言霊を信じていました。実はわたしも信じていたりします。
考えてみると、思わず口にするコトバが本質を表わしている、そんな 経験を我々は時々経験します。それは、あたかも真理と交歓するかのような感覚で、実は心の潜在的なところで長く醸成された想いなのだと思います。
ふいに口をつ いたような感じですが、実は昔から考えていることで、真実を内包している。人間の意識とコトバは深いところで繋がっている、心の奥の奥の暗闇の中で繋がっている。
そして、コトバで表わすイメージは対立する要素の間に規定されている。別の言い方をすると対立する二つの要素を含んでいる。例えば、陰と陽、寂しくて賑やか、小さくて大きい、強くて弱い、甘くて辛い、等です。
そのXY軸の間を縫って繋がっていく想いというものがあって 、それが過去の記憶、民族や生物の記憶、輪廻する意思、宇宙の意思のようなものと繋がっているという感覚がするのです。うまく言えないのですが、そんな感じ。無茶苦茶なような理論なんですが、そんな感覚なんです。
言い続けること、考えつづけること、主張し続けることで、最後には生き残る定説になるのではないかと考えていて、しつこく繰り返し書いています。どうでしょうか? 無闇にお喋りし続ける人間=詩人なんです。そう想いませんか?
矛盾する想い2
書き終わったコトバが
再び口をつく。
思わず繰り返すコトバが
口をでる。
想いは あるか?
時間を超えて伝わる民族のコトバが
身体の奥の奥の根源の記憶にある。
時間を遡り甦る生き物のコトバが
輪廻を繰り返し血脈する記憶にある。
想いは あるか?
揺れる ゆれる
揺すぶる ゆすれる
振るう 震える
擦り なでる
触り 確認する
あなたの わたしの
想いは あるか?