電波時計
ミスフライハイ

世界は今までも今も

同じように続いていて

遠くの国の悲劇には目を耳を塞いでいたかっただけ

手放せるものなど何ひとつ無い

ひたすら積み上げてきたものを一瞬で失っても

決して無くしたくない尊いものを無くしても

それでもいいという覚悟が持てたなら

この世界を泳いでゆく事はどんなに容易いでしょう

今日もこの世界は同じように続いてゆくけれど

わたしの部屋の電波時計は

あの日からずっと狂ったまま


自由詩 電波時計 Copyright ミスフライハイ 2011-04-03 06:54:35
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