涼深

見上げれば、空は青く


明日のことはおろか
一呼吸先でさえ、不確かだってことに
鈍感だったのかもしれない

足元の奇跡は
叫びたくなるほど脆いというのに
気がつかずにはしゃいでいた


目の前の道は
どこにつながっているのか
わからないけれど


昨日傷ついた心も
今日産声をあげた命も

枯れた涙も
溢れた微笑みも

途切れそうな、キミの祈りも

幾千の声が、想いが
溶け合った道だから


手探りでもいい
立ち止まってもいい


ただキミが
ただキミを
ただキミに――


見上げれば、雨上がりの空
彩やかな虹の道を渡る




自由詩Copyright 涼深 2011-04-01 21:46:10
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