バトウラ
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 大阪の吹田あたりで渋滞に巻き込まれたため、1時間半ほど低速を余儀なくされる。面倒なので高速に乗らなければよかったと思う。加西パーキングで500円のたこ焼きを食べるが、店員が女子高生のような3人組でやる気が感じられない。焼き鳥から出た水を、容器を傾けて排水溝に流していた。地図をみるとまだ兵庫県にいることが分かり遠いと思った。

 蒜山サービスエリアでコーヒーを買う。ガソリンを入れたらバッテリー点検をして、このバッテリーは10段階中1でもう駄目だから替えろと要求される。厳しい目つきをした中年男性から。厳しい目つきだから多分本当だと思って替える。こないだは同様の要求をスタンドでされても替えなかった。8600円の一番安い奴で良いといったが、今それは品切れで11600円のしかないといわれ、やむをえずそちらにする。
 自分が中学生の時、蒜山ジャージーヨーグルトというものを食べていたが、それがここの産だとわかる。大山が見える。

 松江について7時になる。もっと人が住んでいないところかと思ったら、たくさんの建物があって意外な感じを受ける。

 9時に出雲市のマクドナルドに入り、100円のハンバーガーとポークバーガー、120円のチーズバーガーを1個ずつ注文し、水を付けてもらうことを要求する。トイレの傍の席に座ると、喫煙席が見えた。そこに10代後半じみた女3人・男1人の4人組が腰かけており、何かを話している。おそらくは男が女にとって好ましい性質を持っているので、3人で囲んで優遇している状態と見える。
 中島義道の『どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか?』を取りだして目を通すが、この作者はどの本を読んでも反社会的なたわごとが沢山書いてあって一服の清涼剤となる。

 出雲大社前の道の駅で寝る。


自由詩 バトウラ Copyright 6 2011-04-01 20:59:47
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