はかる
服部 剛
仏像はいつも
右の掌をやわらかな皿にして
何かをはかっている
左の掌を崩れない壁にして
邪念を払っている
日々の出来事に惑わされぬように
同じ姿勢で私も、坐る。
掌を、皿と壁にして
自分を振り回していた事さえも
この手に乗せて、はかる時
両目を閉じた私の
心の目が、ゆっくり開く
自由詩
はかる
Copyright
服部 剛
2011-03-28 23:48:45
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