新しい家族
服部 剛
深夜一時すぎ
スタンドの灯の下に
原稿用紙を広げ
私は夢の言葉を刻んでいる
傍らの布団に
聖母の面影で
幸せそうに瞳を閉じる
身ごもった妻よ
バッヘルベルのカノンを聴きながら
胎児と共に夢を見よ
「今朝の産婦人科で、小さいモノク
ロ画面から5cmの胎児は僕等に
向けて、形の無い手をふっていた。」
私は明日の夜
あなたの老いた父親に
目と目を合わせ、打ち明けよう。
草原の間に
曲がって空の彼方へ伸びる道に
家族として並ぶ僕等の
新たな旅の幕開けを
自由詩
新しい家族
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服部 剛
2011-03-27 00:05:34
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