救世
オイタル

桜の枝に盛られた雪の間から
青空が広がった
青空が

憎む人の指先をかわしながら
ささくれる胸の先に
息も潰れてしまうとき

桜を彩る雪の温度に額を向けて
小さく ごく小さく
泣く

さて もういいな
昨日の洗濯ものをたたんで
今日の服に着替えたら
買い物袋を持って救いに行こうか
世界でも


自由詩 救世 Copyright オイタル 2011-03-20 22:58:12
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