お前が死ぬべきだったのに。
小野 一縷

私には、物事の正しさ、何かしらの真理、確信、誠を、得よう
それらに、近付こうという、考え、向上心が、ありません。
出世や裕福さ、社会的に、自らを高めようという、生活意欲が、ありません。
何一つ自信が、ありません。矛盾は、溢れんばかりに、あります。
精神的なサドマゾ、自傷的なナルシズム、薄っぺらいエゴイズム
屈折したコンプレックス、短絡的で極端、卑劣さ、卑怯さ、稚拙さ、幼稚さ。

悲しいことがあると、ただ悲しさに、沈むばかり。
苦しいことがあると、ただ苦しさに、沈むばかり。
別に、これといって、何もなくとも、悲しく、苦しいです。
それら悲観に抗する、強さや、知性、思考能力、判断力がありません。
だから、精神障害、心の病気は
その辺の、ごく当たり前の、物事の考え方
捉え方、認知の不足、から、きているのだと思います。

今日、施設を半日で早退しました。
地震のこと、知人の安否、不安、悲観、精神的不調を、言い訳にしました。
所長は、結局、いつも「プラス思考で」と言います。
「プラス思考」という回路は、私にありません。
シラフで、そのような考え方自体、経験したことも、実感したことも、ありません。
アッパーを摂っていた頃は、時折ハイパープラス思考でしたが。
普段は常に、何も、何事も、無くても「マイナス」なんです。
いつも不調で、いつも不安で、いつも悲観で
いつも何に対して、誰に対して、でもなく
ただ、オドオドし、ビクビクしています。
ドーパミン、アドレナリン、ノルアドレナリン、セルトニン
肯定性脳内物質の分泌不足、とでも言えば、それまでです。
そういう理由、言い訳で、精神医学的には、済みます。

常に、諦めます。
常に、面倒から逃げます。
常に、楽であろうとします。
その為には、平気で、ウソを言います。
努力や頑張ること、我慢すること、に耐えられません。
疲れること、苦になること、一切を嫌います。それら一切から逃げます。
逃げる為なら、少しばかりの労力は、惜しみません。

地震があってから、不調で、不安と悲観に、いつも通り、浸かっていました。
でも、分かったんです。何が私に足りないのか。
「薬物」が足りてなかったのです。
先日、書いたように、自発的なメタドン処置
数時間おきに、8〜10摂っていました。
今日帰ってきて、いつも通りウツが酷く
今まで通り、自分を甘やかして
60ほど、摂りました。
心に平穏が訪れました。
不安定に、ただ、揺れるばかりだった、水面に
一つの波がおきて、そのあと、さーっと、静かに、なりました。
「プラス」ではないものの「マイナス」でもない。
これが、普通の人にとっての、普通の状態なのでしょう。
私には「普通」が不足していたんです。

おっしゃる通り、自分を責める癖があります。
薬物をやってきた、やっているという後ろめたさ
障害があるという劣等感
体力、精神力のなさ、知能の低さ、負の感情の連鎖
そんなのばかりです。
けれど、一番、何が、自分の「負の根」なのかと言えば
それはTを失ったことです。
何度か書きました通り、Tに薬物を教えました。
私達二人は、そろって、過去、やりたい放題やって
自業自得、因果応報
Tは、重いウツがあったとはいえ、直接的には、ODです。
Tの為、弔い、とか、責任とか、そういうことから
いつだって、今だって、逃げています。
お墓には、過去二回しか、行っていません。
ご家族に、彼に薬物を教えた事、知らせていません。

あと数日でTの命日です。
多分、いえ、お墓には行かないです。
Tの作品に、また向き合います。

こうして、雄弁になるのは、ご察しの通り
薬物の効能です。
これでいいです。
足りなくなったら、また摂れば、「ここ、普通」に戻れます。
こんなことを書いて+++++さんに、どうこう思われよう
とか、計算は無いです。事実を書いているだけです。
失望されても、軽蔑されても、それは、常識的に考えれば、然るべきです。
ただ、私にとって何が必要なのか、不可欠なのか、改めて知りましたから。
薬と詩です。その二つです。

一つ
今、答えが見えたので、辛くないです。
今、一時的な、状態でしかない、のは分かっています。
ならば、その一時的を持続させるだけです。
といいますか、いつも、こうなんです。
結局、何かしらの薬物や植物、化学物質に、行きつくんです。
それらを、摂るということは
考え、思い、感じる、脳味噌を、直に、いじるということです。
だから、単純に、純粋に、手っ取り早く、効率良く、楽です。
これからも、足りなくなると、苦しみ
補えると、安定する、いままで通り
その繰り返しが、私の生き方、生活様式です。

二つ
私の支えとなる物は、Tが遺した言葉であり、詩です。
薬物の摂る量を減らすと同時に、彼の詩からも離れていました。
彼の、詩は、言語化されたドラッグです。
自ら、そう公言しています。
私が、当然、好きな訳です。
ジャンキーですから、切れると、様々な禁断症状が出ます。
薬と詩、それがあれば、それでいいんです。
何年も、何度も、何周も、同じ所を回って、今、ここに、います。

人生に二度目は無いし、過去も未来も、ここにはありません。無いです。
ここに、あるのは、唯、今現在という、この、現実だけです。
天国も地獄も、今、こうして、ここに、あります。

これらは、いわゆる自慰的な自己満足、自己帰結ですが
一種の、エンターテインメントでも、あります。

そんな、感じの、今夜です。






散文(批評随筆小説等) お前が死ぬべきだったのに。 Copyright 小野 一縷 2011-03-14 21:44:03
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