雪のなかの言葉
吉岡ペペロ
文学や報道が
対話や歴史が
この国をこの世界を
果たしてどこに導いたのか
言葉は無力か
雪が青い夕暮れ
見飽きた景色
それを揺らしている
移動している
寒い
冷たい
痛い
腹がへる
言葉に励まされたり
言葉に傷つけられたり
希望や失望を
隣人や最愛に与えてゆく
言葉は力か
言葉が惰性で捕らえてゆくのは
意味以前のシステムのみだ
自由詩
雪のなかの言葉
Copyright
吉岡ペペロ
2011-03-10 18:56:41