ポット
昼寝ヒルズ

おじさんが木にとまっている
電車に揺られて

散歩ではなく
捨てられなかったものへ戻る道だから
みんな
しずかにね

うすよごれた体液が入ったポットを
持ち帰るのね
まいにちまいにち


ゆうやけ買えない
いのち買える
むなしさ買えない
ゆうき買えない

100年後はいないけれど
ごはんを食べるし
おしっこもする

もし
ポットを置き忘れたら
だれか
届けてくれるだろか


カラにしてぇなぁ

   


自由詩 ポット Copyright 昼寝ヒルズ 2011-03-10 12:38:29
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