小春日和
桜 歩美

君と歩いた今日の日を
お母さんは忘れません
この次いつまた君が私と一緒にこの梅林を
訪れてくれるのかは
わかりません
来年も行ってくれるのかも知れないし、
もう嫌だと言われるかも知れません
この頃 だいぶ君の自己主張も強くなり
しかしそれが母への反抗となっていることに気がつく君は
ハッとしたように主張のトーンを落としますね
優しい君は母へ反対意見を強く主張することや
母の言うことを否定することにやや罪悪感さえ覚えているかのようですが
そんなことを気にする必要はないんです
強く母へそのままの君の主張をぶつけていいんです
それで母がへこたれてしょげても
母にはそれが試練なのですから君はそれを蹴ってもっと強くなって
いいのです

それでも君と楽しいねって笑って散策した今日の日は
お母さんにとって一生の思い出として残ります
いつまでもそんな君でいてくれたらいいなと
心のどこかでずっと思い続けて
でもきっと母の手をつながなくなる日が来ることは
知っています
今日だって
人の目を気にしてそっと母から離れて歩いた君を感じて
切ないけど大きくなったんだなぁとまぶしく思えました

君と過ごす今日は二度と戻って来ない
だから、一日一日を大切に大切に過ごしたい
お母さんにとって世界で一番大切で大好きで愛してる君
最高の宝物です
君はそこに生きているだけで最高にまぶしいです
今日の日をありがとう


自由詩 小春日和 Copyright 桜 歩美 2011-03-09 19:45:44
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