森の猫

メンテナンスを終えた
体から

さらさらと
水が流れる

この冬溜め込んだ
迷いや悔恨

さらさら
さらさら
流れてゆく

体にも
四季がある

こうして
新しい季節を
迎える

脳の中
胸の奥
腹の内
脚の面

水が
流れる

ああ
この前の
色の付いたものも

同類であったのか

さらさらとしていた

流れは
故郷の
小さな小川となり

遠き海へと
重なる




自由詩Copyright 森の猫 2011-03-08 00:55:55
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