もも
藤鈴呼

大きさはクリアしたのに
質量オーバーで
1000円以内で 送れない

この間 安かったのは
パートの叔母ちゃんが
料金表を
見間違えた からなんです

そんなコトも 露知らず
「持込は 100円引きですか?」

などと
今更ながらに 聞いてみる
もんだから 
発覚するんだ 間違いが

そのまま スルーしとけば
きっと 届けてくれたんだよ

土まみれの トラックの兄ちゃんが
ドンドンと ポストを開く

乱暴すぎて 真夜中のネコが
にゃおんと鳴くけど
赤子の泣き声には 適うまい

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軽く流すのって むつかしい

スルーしまくったら
ちゃんと聞いてないんでしょって
つっこまれちゃうし

だからって 全て 受け止めてたら
どんどん 自分が 肥えちゃって
いろんなこと 越えらんなくなっちゃうかも
知れないんだよね・・・

じゃあ 適度に流すのが一番
それが 所謂 世渡り上手

目の前に 世渡り上手の階段があって
誰かは上手に 登り詰めてさ
頂上なんかで ピースサインしてやがる

でもね 階段の向こうの眩さに
一瞬だけ 立ち眩みしている間に

その階段自体が 怪談になっちゃって
一歩が 怖く なってくるんだよね・・・

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ヒラヒラのスカートの代わりに
ペラペラのハンカチ取り出して

さて中には何が隠れていると思う?
だなんて
得意気に鼻の穴 膨らませてる

ぷうと膨れた餅持ったのは お正月

パチンと弾けたバブルの代わりに
風船と千歳飴で今日はしてから

ブップにバイバイ手を振って
クルリと踵を返したら

君に貸した ご声援
僕にも 戻って 来るんだろうか

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ちょっと 抱き締め過ぎちゃって
逆に 窮屈なんだけど

そんな濃ゆい密度も
キチキチのブラウスのボタンを

ワザと開けて歩くのも
オツなんじゃあ ないかってサ

ブランブラン 何か ぶら下げて
チロチロと 舌出しながら

今日の味を 確かめて
明日は未知と 笑ってく
明日の道を 渡ってくんだ

*

即興ゴルコンダ
タイトル なんという幸運
by 木屋 亞万さん

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零れる光が
わたくしには
確かに 見えるのです

か細い声の持ち主は
繊細だなどと決め付けて
鼻でわらった存在を

蹴散らすこともなく
華を咲かせる

あなたは そんな 存在だから
光に 満ちて居る

誰もが 目を閉じた瞬間
真っ暗な夢を 感じるだろう

物語が 始まれば
辺りは 煌いて
閉じた筈の 瞼の先に

何時か 瞳に映し出した
相手の笑顔が 灯るのでしょう

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ちょこなんと 
甘い欠片の その横に
リスが座って 舌を出す

甘い言葉の その代わり
ちょっと 机に 一欠片
チョコを しぼって 垂らします

茶色の布巾で 拭いたなら
リスの涙が 流れます

抽出された コーヒーは
春の 竹の子 見出すよう

リスの 尻尾は 乱さない
グレイに 染まる テーブルを
ステージ代わりに 歌います

グレイの マイク セットして
鼻高々で ラブソング

リスも 輪になり 踊ります
煙に 巻かれた 台詞揺れ
淹れた カップに 立ち昇る
湯気も 陽気に 踊ります

愛の 容器に 背を押され
尻尾 ユラユラ 夢散歩
リスも 一緒に 揺れてます

嗚呼 伸びやかな 春の日が
待ち遠しいと 久々の
雪の欠片を かき集め

てのひらの上 結晶を
眺め 窓から 外見れば
嗚呼 本当の 春が来る

もう そろそろだ 温かい
空気を 纏い やって来る

リスの 尻尾の ふわふわが
揺れて 待ってる 喜んでいる

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* 花が揺れ 華やか鼻も 高々に

* ぼんぼりが ぼーんとゆれる ひなまつり

* あの日から あっという間の 一週間

* 待ちわびて 菱餅かじる ひな祭り

* お茶お花 日本古来の 嗜みネ!



自由詩 もも Copyright 藤鈴呼 2011-03-04 01:35:07
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