大好きな友達
skc

流動性知能は確実に低下の一途をたどり
結晶性知能は何の意味もなさない
10歳の頃のシャープな心痛はすでに永遠の彼方に消えた
細胞は痛み続け
遺伝子は勘違いしてる

むかしが学習机の下で泣いてる
むかしが街のど真ん中で途方にくれてる
むかしが今語りかけてくる
その引きつった笑顔で

「赤面症が治ったお前は何を失ったんだよ!」

もう考えたくないことばかり思い出させる
いつまで経っても終わらない青春、その思春期の腐臭は周りにいるものを不快にし
いつまで経っても終わらないそれを終わらせるために過剰敬語、意味のない言葉達、愛情表現、信頼の伝え方を覚え
それでも不完全燃焼な笑顔を隠せないのか

もういつまでも壊れるものばかり考えないでください
前向き、という言葉を嫌わないでください
いつまで経っても立ちすくむ自分を置き去りにして
今から置き去りにして!


自由詩 大好きな友達 Copyright skc 2011-02-25 01:36:51
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