なにかしらの
番田 


日差しのない日に何をするべきか
私自身の体は 言葉も 無くした
見ていたのだろう 風の流れる 動きを
人は 流れているだけだった
色々な色の 車を 見た
私は 涙を流した
暗い闇の中で
自分を語ることなど なかった
私は そして 微笑んだ


何もかも 流れる
どこに行くのかと 私は思った
思いは 次第に 冷めていくのかもしれない
そんな職場で 思いを繋いだ


給料袋を 握りしめた
死なないための 手段といっても
今日も歩いていくだけしかない
そんな気がした
バーゲンセールの 黄色い看板を見た
よだれをたれ流しそうな 体がある
定期券を取り出して 見つめた
それはオレンジ色の カードだった


演劇を見させられている気がした
風だけが 吹いていた
いろいろな思いがあてがわれている
私は 一つも語ることもない
暖房が 叫んでいる
透明な空間の中を 思いが静かに流れていく



私はどこにいるのかを理解できなかった
君は 言葉も なくした
キッチンのドアを押しこんだ


ぼんやり 食パンを かじった
今日は 昨日と少し違う気がする
少し辛いような気もしている


私は 自分が人間であることを疑っている
風が また 流れていく
海は そこでゆらいでいるのかもしれなかった


何か 私は 微笑んでいる
何一つとして 私はわからない
深いため息をついている


暗い 夜の闇が見えた
冷たい 冬の真夜中だった
今日も私は一人ぼっちだ



一つもすることなどないであろう
瞳を紫色が染め上げる


髪の毛が揺れているかもしれなかった
そして何もすることもなかった


恋人は 私の何だったのだろう
車は速度制限を破り通り抜けていく


サービスエリアで お茶を飲む
人の詰めかけている様子が見えた


時が止まればいいのにと
古い音楽をステレオから流した


海はかつてのように輝いた
言葉をなくしたタバコに火をつけた


私は何となく寂しい
食べ物を探した


セリフを忘れた
夢だったのかもしれない


今すぐ夏になればいいのにと
スイッチを 押し込んだ


何となく悲しかった
これはどこの国の言葉だろう


ノイズが回りを取り巻いている
ラジオが何となく流れているのかもしれない



買ったばかりのマンガをめくった
家族も恋人すらいなかった
釣り竿だけが トランクにはあった
名前も忘れた 誰かが 好きだった
鈍く光る長い鉄の棒の先かもしれない
銀色の風景だけが眩しいだけだ


それとも 電信柱なのか
生きていくのは大変なのかもしれなかった
違うと言う人はいないであろう
ただただ 私は一人だ
そして 肉を食べたいと思った
どこに行くべきなのかを忘れてしまった


ため息をついた
世界地図を 頭の中で 広げる
そして どこだろう
新しい 目的地を 探さなければならない


私は 罪を犯した 子供のよう
僻地で語るべき事は 無駄なのかもしれない
本の中に 全ては 収められていた
あの人は 今頃 そこで何をしているのだろうか


自由詩 なにかしらの Copyright 番田  2011-02-24 01:58:01
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