泥の付いた・・・・
花形新次
ほらっ、ジュン、早く!
運転手さんを待たせちゃ失礼だぞ
それじゃあ、よろしくたのみます
おにいちゃ〜ん
レイちゃんの居場所がわかったら
連絡するから〜
小さく頷いて、ジュンはトラックの助手席の窓を閉める
よろしくおねがいします・・・・
黙ってハンドルを握る古尾谷雅人
沈黙に耐え切れなくなり
カバンからipodを取り出して聴き始めるジュン
流れてくるのは、RADIOHEAD CREEP
聴き入るジュン
そしてレイちゃんの下着姿を妄想するジュン
すると、突然イヤフォンを取られるジュン
あっ、すみません、聞こえませんでした
その声を無視して、おもむろに封筒を取り出し
ダッシュボードの上に放る古尾谷雅人
これは?
おまえの親父が礼にと言って置いていった
要らんと言うのに、どうしてもと言って・・・
おまえが取っておけ
いえ、でも、これは父さんが・・・
封筒の中身を見てみろ
そう言われて、封筒の中を見るジュン
中にある2枚の紙切れをゆっくり引き出しながら
感動のあまり涙が溢れてくるジュン
浅草ロック座のストリップショーの優待券2枚だ
しかもおまえの親父の手の泥が付いてる・・・・
これは受け取れん(小向美奈子は出ないし・・・)
おまえが一生大切に取っておくんだ
むせび泣くジュン
とめどなく流れる涙を拭うジュン
トラックは雪の中を東京に向かって走る
ちゃら〜ちゃらちゃらちゃ〜ちゃ〜♪
ちゃら〜ちゃらちゃらちゃ〜♪
この文書は以下の文書グループに登録されています。
パロディ詩