なんにもしなかった日
塩崎みあき

だあれもいない



ゴキブリ
が出た
バカだなこんな
所にのそのそと
出て
くるなんて

殺そうか

でも
見なかったことにしたい
そんな判断で
成り立っている
日常


追われている
わたし
生まれたものは
その瞬間から消滅に向かっている

という
誰かの言葉が
記憶に新しく
突き刺さって

秒針音
で感じる
孤独



触覚が
ゆっくりと動いている


自由詩 なんにもしなかった日 Copyright 塩崎みあき 2011-02-20 21:18:20
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