ガヨウシ
番田 


何もない体は
見えなくなった 誰かだ
そして私は一体誰だ
ああ 今日も 何をしていたのだろう


絵も 見えない
そのことだけは 理解した
絵の中の私は
きっと誰もいない景色の中だ


言葉にすることはない
夜の中で 信じた
私は哲学者なのかもしれない
だから 私は 悩まず 歩こう


自分ではなかった
そして私は誰でもなかった
私は 何も わからない
ああ 今日も 思いの中だ



眠りに落ちていく
もう帰ることのない時を
戻ることはない
私は 闇を 見つめている


心を 忘れた
風を 放った
人ではなくなった 世界を
そうして 私は 考える


夜の 彼方で
描いた 時の 彼方には
私の手にした色たちの
形のすべてが輝きだした





自由詩 ガヨウシ Copyright 番田  2011-02-18 02:11:48
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