魚類の娘
朧月

聡明な魚みたいならいいけど
きちんと泳げれば綺麗だけど

くたっとした雲が
山をなめるようだと
ちょっとかっこわるい

下からならなんとでも言えるでしょ
口パクしてれば終わるでしょ

白黒はっきりしないから
夕焼けって赤いんだよ

水が透明なのは
なんにでもなれるから

おばかな魚のあたしは
わきまえないからどこででも泳いじゃう

舌舐めずりした雲の
口の端からひらひらひらら


自由詩 魚類の娘 Copyright 朧月 2011-02-15 21:27:38
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