黒き稲妻
モリー

ブラックサンダーを買った
丁度予鈴が鳴る時間だ、と
デジタルはぶっきらぼうに言い放つ

運悪く遮断機が寝そべる
そういえば、彼は息災に過ごしているだろうか
雑音の迫るなか髪をといた

薄曇りの空には
彼の笑顔が浮かぶ…

線路を辿ったそれの尻には
リボンが描かれている
今日は二月の中日
電車はいらんよと思った矢先に躓いた

通常時には、ながら運転
ヒューマニストは誰しもそう。

そうね、ブラックサンダーは
石川を思って食べてあげる
あの白銀の丘に脂下がる彼
黒き稲妻…



鐘が鳴る、私はかける
非常時だ、笑えない…



自由詩 黒き稲妻 Copyright モリー 2011-02-14 19:42:55
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