それは、静かな石だから、(青い)のです。
きっと美しかったであろう、
きみの石。
一億年の沈黙が(きみ)を呼んでいたから、
石は、ゆっくりまわれ右をして、
きみのもとをはなれていった。
(それはつまり(風の始まり)のこと)
終わりは、また
疼きでもありましたので、
その石は、
波動となり、きみのうえをすぎ、
木々の梢をすぎて、
遠くの、蒸気をゆらす、
鉱石風(OreVestavindsbeltet)になったのです。
(/いまも/化石の音が/きみの/耳の奥で)
(/ひびく/風の(骨化))
(闇)という字を、密かに、
ほどく(=病みのほどき)こと。
それらを、校庭の青い影に、ひとつひとつ、
並べてみること。
風が、(砂の零れ火としての)
風が、(闇の息吹きとしての)
わたしたちの、透明なてのひらを焼いてしまっても、
わたしたちは、幸多かれと祈る―いのりに―みのりはあるか。
(それでも)(虹見の丘で)(風がにじむ)
(虹無時代だから)
/わたしたちが、たとえ、百葉箱のかたわらで、
しっかり耳をふさいでいたとしても、
それは、どうしようもなく、やってきてしまうのです/
(時間)の(純粋結晶)が(悲しみ)なのだということ
ねえ、
なつかしいきみ。
さようならを言うために生まれてきた
なつかしいきみよ。
永遠を聴いたのは、いつだった?