無題
田園
女の
懐かしい油ののった肌
まあるく膨らんだ乳房
あなた、と呼ぶその声のエロチシズム
僕はまた、君に戻ってきたよ
ほうぼうへ旅したのだ
旅賃はなかったから点々と野宿で
そうしたらば、皆が皆、金持ちになっていてね
君、僕は金を持っていないのだ
僕は一人分なら生きるすべを身につけたから
無論、痴呆だの、そういう怖さはあるけどね
君、あいしてくれないか
ごめんねまどろっこしくて
でも君、金の無い男が告白するのにどれだけ勇気がいるか
推しはかってくれ
君が良いのなら僕はサラリーマンになろう
旅はもうたっぷりとした
僕は次の代に移ろうと思ったんだ
そして君は綺麗だ、かわらず綺麗だ
だいぶ勝手なのは分かっているよ
でも断ってもいい
承諾してくれると嬉しい
「僕のお嫁さんになってください」