もう考えるのはよそう
洋輔
取り返しのつかない失敗をしてしまった時
他人に迷惑をかけなければ
生きていけない自分を恨んだりしながら
それでも誰かが“お前はよくやったよ”と
言ってくれるのを待っている
そんな自分が いやになるんだ
何気ない言葉やしぐさで人を傷つけてしまった時
こんなにも無神経で利己的で
自己中心的な自分を憎んだりしながら
それでも誰かが“お前はいい奴だよ”と
言ってくれるのを待っている
そんな自分がまた いやになるんだ
どうしたら人は変われるんだろう
傷つき疲れ果てた時ですか?
風に乗るようにうまくいってる時ですか?
どうしたら人は大人になるんだろう
孤独に絶望し尽くした時ですか?
背負うべき家族ができた時ですか?
理屈じゃ人は変わらない
理屈で人を変えようとすることは
愛を理詰めで解こうとするのと同じこと
それでも誰かが“愛は決して変わらない”と
教えてくれるのを待っている
そんな自分がどうしようもなく いやになるんだ
もう考えるのはよそう
長い人生をつまらなくしてしまう
短い青春をつまらなくしてしまう
もう考えるのはよそう
それでもまた明日には
考えてしまうのだから