少女期
朧月

ほめられることが少ない子どもでした
目立たない子どもでした
選べない子どもでした
得られないとあきらめていました
うらやむこともたくさんありました
少し
たくさん
泣いたこともありました

少女と呼ばれる時期ってだれもが
半透明であったように思うのです

悲しむことがじょうずでした
だれもいない場所をさがすのがじょうずでした
声をださずに涙をこぼせることを発見しました
少し
たくさん
うらみごとを綴りました

明日なんて当たり前にくると思えたのは
耐えなければいけないと信じていたからです

いつから
どこから
たちどまって じっとすることを
覚えたのでしょうか
それでも朝日は昇るってことを
あのみんなの中で孤独だった
あの頃に知ったのです



自由詩 少女期 Copyright 朧月 2011-02-06 13:30:35
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