青白いプール
usoni

虐待は白血球のようにアザやかにみちていた


青白いわたしの細すぎる指にきろくする
愛とか欲とか血管とか
月をみつめすぎて焦げた両目のおくは、宇宙が夢中に現実をみている
――アザやかな、青白さ

乱れた髪に少女らしさはきろくされない
単細胞がゆっくりとオちていくあの景色
痛みも悲しみもない
だから月、青白い、肌、のような布、ふくらみのない胸、よく冷えた水、手足
ひかりはまっしろだった


きろくされる瞬間、血が生あたたかくて
光合成ができた

赤外線のプールのなか
わたしの死期がみえた
ずっと、これからも。




自由詩 青白いプール Copyright usoni 2011-02-06 11:03:42
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