青白いプール
usoni
虐待は白血球のようにアザやかにみちていた
青白いわたしの細すぎる指にきろくする
愛とか欲とか血管とか
月をみつめすぎて焦げた両目のおくは、宇宙が夢中に現実をみている
――アザやかな、青白さ
乱れた髪に少女らしさはきろくされない
単細胞がゆっくりとオちていくあの景色
痛みも悲しみもない
だから月、青白い、肌、のような布、ふくらみのない胸、よく冷えた水、手足
ひかりはまっしろだった
きろくされる瞬間、血が生あたたかくて
光合成ができた
赤外線のプールのなか
わたしの死期がみえた
ずっと、これからも。