つらい夢
非在の虹

「なんでくやしかろ」
早朝の庭で蛙が聞く
「お前はのんきだ」
私が答える
ひとのもんじゃ
もともとじゃ
愛しただけでいいじゃあないか
蛙が言う

夢をみたのだ
ひさしぶりに
その夢に
あらわれた
分かれた恋人

おちた
だから
ひるもゆめからぬけだせない
ゆめかうつつか
とはこのことか

ていしょくやで
どんぶりから
はしがおちた
わらいがとまらない

れんたるしょっぷで
かりた
えーがをみる
とーぜん
なみだがぼうだとながれる

まちかどでわらい なき いかる
さらに
おどり
ころび
はしりまわる

うちにかえってやっと
寝床に入る
蛙よ
おまえに文句は言わせない
夢の中の恋人を
思いっきり振ってやる


自由詩 つらい夢 Copyright 非在の虹 2011-02-06 08:56:46
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