雪桜
朧月

夢しか持たないままで
こんなに遠くまできてしまった
振り返っても昨日は見えなくなっていた

影しか知らない過去を
並べてみたとて
だれもうなずかないなら捨てるしかないだろう

冬のさなかに桜の林は
春を準備している
だれも競わないで

夢みた夜
白い景色の中に
舞い散る桜の花は 雪のよに白くて
私の忘れなかった希望になぞらえ

一枚いちまい数えた
星を見るよに



自由詩 雪桜 Copyright 朧月 2011-01-26 18:11:25
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