新橋みたい
吉岡ペペロ



空虚な1月も終わる頃夜のことだ

さびしさは白すぎて重たくもなく

吹いていない風に新しくめくられていた

SL広場でだれかを待っていた

ほんとはだれも待ってはいないのに

たしかにだれかを待って立っていた

体中がかなしかった

だからおどおどしてさえいた

かなしくてたっぷたっぷとふくれていた

新橋みたいな記憶の風景

もう二度と会えないひとなんて

ほんとうにいるのだろうか


携帯写真+詩 新橋みたい Copyright 吉岡ペペロ 2011-01-25 23:31:01
notebook Home 戻る