共鳴
朧月
遥かから点された目薬のように
瞳から胸は貫かれた
切なくカラダはよじれて
過去は私を覆う
経験は動かしがたく
私を捕えてしまい
どんなに泣いても
また身動きできないでいる
許すとか 許されないでなく
なによりも自分が弱くて
呼吸することすら 世界の
端の端を選ぼうとする
弱くいることもまた
重荷だと知っているけど
強くあることもまた
負担なのではないだろうか
均一の力があれば
地球はまっすぐまわるのだろうか
かしげた首のようにまわるのは
それは優しさではないだろうか
地中の熱はだれかの
支えあって燃えているのなら
自分の弱さの中の
僅かな力 注ごう
私が泣く この手を
君がそっと握るように