季節 めぐり
ポー


初夏に訪れた 怯えた迷い子猫

熱い夏を共に過ごし

台風さながらに吹き荒れていた

とても熱い夏だった

笑いの絶えない夏

子猫の怯えた瞳に光りがさした


落ち葉が舞う頃

北から大型台風が訪れ猛威を振るい

木々は丸裸になり

沈むはずのない太陽が沈んだ

子猫の瞳に陰を映し出した



今 まさに寒さ厳しい冬の盛り

冷たい風が吹きつけ

人々の心さえも 固く閉ざしてしまう

この冬が 特別冷たく感じるのは

初夏から晩秋まで とても熱かったせいか


子猫はもういない


さぁ じっとしていても

なにもかわらない

春へ 向かい 歩みだそう

温かい陽だまりが あるはず

振り向かずに 春へいこう


絡み合う複雑なものを

振りほどかずに 行けばいい


どんな 春だろうと

草木は芽吹くの

自然はかわらない


私は自然体でありたい

そう 望むから


自由詩 季節 めぐり Copyright ポー 2011-01-24 23:27:42
notebook Home 戻る