どくどく
nick

何の根拠も無いが

取り残されていく私がいる

もがいている

切れた指先 血が

しみついた煙草の香りと

まざっている

昔の私が笑っているようだ

汚した部屋をきれいにする

同じように内臓をきれいに

できないでいる

痛みに腹部を押さえ

コップの水をこぼし

ないている



明日に向かって吐く息が

明後日の私に吸い込まれて

くりかえす


自由詩 どくどく Copyright nick 2011-01-24 23:27:33
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