レガリテート
番田
言葉もない一日を過ごした
私の思いが時の中を流れ
別れた恋人のことを思い
その人のことを忘れ
ため息をつきながら歩いていた
すれ違う人に関係を求め
求めていない人はいないと
そんな思いを巡らし
サッカーボールを蹴ると
心の中の迷路に迷い込んだ
街の居酒屋で
ひとり寂しくご飯を食べる
駆け引きもないままに
耳にイヤホンをねじ込んで
明日の単純作業は
確保されるかどうかは解らないと
将来の不安にさいなまされ
どこかにでかけていくのだろう
解らないけれど
たしかではないものは捨ててきた
手に入れたものは 何だろう
夜の中の 街角で
色々なことを考える
時計の回る様子に
腕時計を手に入れて
机の上でその回転する様子を見つめ
いろいろなことに飽き始め
今日という日の終わりに
ピザや肉まんを食べている
*
海の押せては返す波を見た
蟹が何匹も目の前を往来する
水着を着た子供がかわいい
そんな日の夜に 焼けた肌の傷みに微笑んで
知らない街に 出かけていきたい
そんな気がする
どこかの街角で
眠りを感じた
でも 有り金は少ない
バットを振り回す少年をなだめて
せんべいをかじっていると
車がキーを回してエンジンをかけた
*
出かける場所すらない時
交差点を曲がるのは事故にあいやすい
そんな気がする記憶を
自堕落な私を記憶が問う
私が営業マンだった時
よく昼寝していたレンタルビデオ屋の駐車場が見えた
腕時計を見ながら
君は今どこにいるのだろう
わからない
記憶だけが 私を苦しめた
明日を見て歩いていきたい
角から角へ
何もかもを忘れながら
自分の事など忘れ
誰かの願いを叶えたい