3D
nonya
だきょう
だせい
どんづまり
1366×768ドットの檻の中で
ゆうゆうと座り込んだままの
気障な行分け文章
だみん
だつりょく
できそこない
TFTカラー液晶の眩い光の中で
のうのうと居眠りし始める
野暮で細切れの戯言
メガネを
かけても
かけなくても
飛び出さないし
飛び起きないし
飛び抜けたりしないし
すぐに後ろを振り返りたがる
未練がましい首の傾斜角からは
妄想の濃霧を漂う揚力すら生み出せない
君のアヒル口から洩れる溜息にそよぎたい
君の鼻の頭のニキビを疼かせたい
君の睫毛のカールを滑りたい
君の瞳をまんまとすり抜けて
そのすっと奥にある
可憐な琴の線に
触れてみたい
鳴らしたい
凛と
どうせ
どのみち
どっちにしろ
メタファーとしての翼も
待ったことがない言葉は
飛んだことはないし
飛ぶはずもないけれど
でも
でも
でも
前頭葉は上から目線で
飛んでみろと言うし
中指はお節介にも
コトコト助走を始めてしまう
でまかせ
でれすけ
でくのぼう
何度ディスプレイに叩きつけられても
三次元の君の背筋をザワザワと
這いずり回りたい言葉達は
どく
どく
どく
詩という毒に
爪の先まで侵されているらしい