精神の熱狂
吉岡ペペロ
子宮のなかをゆく精子のようだ
ちいさな粒子数千まん
どこへか一点へとむかってゆく
この風はいつも唐突に吹いてくる
心にでも命でも魂にでもなく
この風はいつも精神に吹いてくる
この風をわたしは<虚無>だと感得する
精神は<虚無>の風にさらされている
それを幻視してしまうのは
精神だけがかってに
熱狂しているからにちがいない
子宮のなかをゆく精子のようだ
ちいさな粒子数千まん
どこへか一点へとむかってゆく
この風はいつも唐突に吹いてくる
心にでも命でも魂にでもなく
この風はいつも精神に吹いてくる
この風をわたしは<虚無>だと感得する