草野大悟





激しくむせながらやってくる


家が悲鳴をあげる
冬空が落ちてくる



私は日本茶を二杯飲む



ヒガンバナがヒマワリを連れてくる
ムツゴロウが風を呼んでいる
パキラとガーベラが手をつないでいる
アナタは手足口悩を欲している

キルケゴールは絶望に絶望し
ニーチェは超訳に苦笑いし
プラトンは羽目を外しすぎ
ソクラテスは相変わらず妻に叱られ
百三はホモであった

虹色という便利な色をいったい誰が考えたのだろう 夢色は思う 
三杯目の日本茶で満たされた腹はなぜ生姜飴なのだろう 
ダイソーのザ・ボタンはめずらしく日本製だ

パタカラは
はたして
口を
開くのか
はたして
期待どおりの口を
もたらすのか
?が∞する

携帯は三人仲良くまだ眠っており 当分起きる気配がなく
電子レンジも寝ぼけ眼でチンしているが
ファンヒーターだけは早くも全力投球の汗をかいている

テーブルヤシは名前どおりにテーブルに置かれたことは一度もなく 
不当な弾圧に耐えながらシュプレヒコールを繰り返すが 
三太郎はもう日記を書かない





朝の笑顔が光を抱いて 今日一日の始まりを告げている


自由詩Copyright 草野大悟 2011-01-17 09:41:09
notebook Home