氷降る部屋
コーリャ

おれはいま
だれかを
そっと
殺したい
ともだち
ぜんぶ
川にながして



きみとおれ
今と昔で
違う町
抱えた秘密の
手品を教えて



夕暮れは
盗人だから
おれは今言えない言葉を警備している



おれたちは
墜落していく
星をみて
そのパイロットに
祈りも捧げず



手のひらに
集めた声を手放して
全部 雨のせいにしていた



ほんとうは
さみしいなんて
いいたくない
雪をみあげて
雪をみあげて



うそばかり
ついていたので
いつのまに
ここどこだっけ
蒸発する街



不真面目に
マフラー巻いて
歌ってる
祈りの夜に

降る
部屋


短歌 氷降る部屋 Copyright コーリャ 2011-01-17 03:13:08
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