コンビニ なう
乾 加津也
そとの喧騒をしめだす
システマチックなロマンチック
コンビニエンスストアはルンルン
肩寄せあう
住み分けの商品たちは 屋台骨
あきないをしっかり支えている
出生証明書
工場からしてブランドイメージ塗り固め
いざ出陣
品質保持基準クリア
コピーライティング いいね上々
お待たせしましたお客さま相談窓口ですボイストレーニングすたんばい
リサイクルにご協力を までまーちゃんだいじんぐ
どれもわたし以上に信頼があるから
眼から溜息もどしちゃう? と迷う
それは比較の迷いで
比較(されるものたち)はわたし(するもの)をいつしか手懐ける
1,000lxの鉛直面照度のなかでくりひろげられるタイトルマッチは
「あなたのために 便利です(はあと)」
人生は選択
おお驚愕 (鰐が、顎はずすぜ)
Bマイナス
だから甲斐性は
たくさんの<わたし>にうすまって醍醐味をみうし なう
コンビニ なう
どれ
棚下には うまそうな
目玉ひとつ
剥きだしのままおかれているのじゃあないか
(射抜きの的のようにくろぐろと)
(みらーぼうるのようにぐるぐると)
さてそんな
時代(いま/客観)をぬぎすて
どう生きるつもりだ
のけぞり なう