遺棄
一 二

全ては遺棄された絶対的な分断
すなわち存在

私の中の痛みが訴える
深淵の無限なる皮膜の存在を

深淵の向こうには
不可解を超えて無の茫漠

人間は世界に捧げられた供儀だ


全ては切り離されている
無を穿つ断絶の刃で

絶叫すら空は回収し
炸裂すら闇が黒く塗り変える

衰弱の中の人は
衰弱だけを零の世界境面から受けるのか

苦しみの中で心臓は
悲痛の叫びをあげ続ける
永遠に


自由詩 遺棄 Copyright 一 二 2011-01-13 20:04:30
notebook Home 戻る