dragon phantom
TAT
七本目の指が朽ちて落ちた
ブリザードは轟音で
という事は無音と同意なのだとつくづく骨で学びつつも
それでも唄をくちずさむ事をやめるな
唄っている限り人は死なない
唄っている限り相手も死んでいない
のだから
といってもわたしたちは既に人であるのかも定かではないが
今わたしは右足を出したが吹雪のせいで右足を視認する事は出来ない
私は実際に右足を出したのか
右足を出すという思念を出したのか
私が歩いているのか私の魂が歩いているのか
そんな瑣末な問いが頭をよぎり同じく
青白く強大な何らかの比喩も又
天井をよぎって行った
つい今しがた
本日は12347日目
体調は良くも悪くもない