夜ぎらい
朧月

嫌いなことだけはっきり言える
なのにすきがわからない
私のすきはどこですか

朝日が当たっているところ
ほのかな温もり 愛ですか
ききたい君がいないので
私は空をあおぎます

夕日が赤い空になる
切れてる雲は 夢ですか
ききたい君がいないので
私は息をひとつ吐く

蒼いうちに 透明なうちに
捕まえるべきでした 空の蝶
星になっては届かない
月になっては手にあまる

幽霊みたいな木々の葉が
ゆらりゆらりと揺れている
いない君の場所だけが
ぽっかりあいて夜がくる



自由詩 夜ぎらい Copyright 朧月 2011-01-12 15:20:56
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