月曜の朝
花形新次
怖くても
震えてはいけない
月曜の朝に
震えてはいけない
胸の分厚い脂肪と頑丈な骨の向こうにある
ちっぽけなポンプが
か細い悲鳴を上げようとも
決して震えてはいけない
震えることは負けることだから
改札を通り
大波のなかに消えていく
あの人もこの人も
きっと
ぶるるぶるる、と
今にも震えそうなのを
この冬の寒さのせいにして踏張っているのだ
おまえだけが
震えてはいけない
おまえだけが
震えてはいけない
怖くても
震えてはいけない
月曜の朝に
震えてはいけない
自由詩
月曜の朝
Copyright
花形新次
2011-01-10 15:36:40