よろこびの
nick

早朝の庭は銀世界
橙色の朝日が差し
指先にじわりと染み込みます

冷えたみかんも焼きたての餅も
いつも通りに格別です
炬燵から出るのは大変です

ここで迎えた新しい年を
分かち合いたい人たちがいます
彼らもきっと今頃どこかで
よろこびの歌を咲かせているでしょう


小さく鳴いた庭の猫
主人が遊んでくれないので
退屈しているみたいです

手招きするとこちらへ来て
膝の上でお昼寝をします
刺身の夢でも見ているのでしょうか

年賀状のやりとりで
心温まる正月休み
彼らときっと今年もどこかで
よろこびの時を過ごすのでしょう




自由詩 よろこびの Copyright nick 2011-01-03 05:29:02
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