ノート(冬忌)
木立 悟






赤いもの何も見えずに赤いもの



削るたびやわらかなもの焦がしゆく



保つ人五七五さえ保てぬか



はからずも何も無いこと晒したり



死にぞこないおまえの父など知りはせぬ



七回忌七人の血を閉ざ候



見るものをかたわにせずにおらりょうか



この呪いおまえを壊し天を焼く



寺山が何を言おうが聴くものか



冬を噛み何も言えぬ父おもいだす



見えぬまますべてが赤の白夜かな




























川柳 ノート(冬忌) Copyright 木立 悟 2011-01-01 00:27:19
notebook Home 戻る  過去 未来
この文書は以下の文書グループに登録されています。
ノート