はら、む
みつき


微えみと なみだと諦念は
かげろう
あるいは
しんきろう
どこか とおくで 息していただけ
うううん ちゃんと
息 しているよ
だってこきゅうは どこかで 細く
続いているよ


あなたの
おとうさんはね
ベッドか真っ白のおふとん
あるいはどこかの草の上で
せかいの
どこかの 
わたしたちと
キスをして
声 ふるわせて
おまえしか あいしていないよ
せかい なんか おれと おまえで じゅうぶんなんだ
あるいは何も言わず
からだだけふるわせている
つめたいわたしたちの耳朶に 吸いつきながら
しんじて しんじて、 て つぶやいて
わたしたちは 何度も うなずく




あなた うっ積する感情に襲われないように隔てられたとおいところで それはしんきろうの向こう、ゆりかごのなかあるいは海の底 感情は泡つぷつぷ破裂する


そら ほのお ふる
 ツメタイ! ツメタイ!
おなかの 子 さけぶ
たばこ すって けむり吐きだして
胸いっぱいに

吸うと
わたしの からだ まるごと ろかされ
おなかの 子の 声
ほのお
になって
とび
散 た


自由詩 はら、む Copyright みつき 2010-12-28 16:39:50
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