囁き
佐和

赤子のように泣いて
呼んでいるのはだれ
アカの子のように
眉をひそめて嘆いているのはだれ
わからないワカラナイと
耳を澄まして困っているのはだれ
いない いない どこにもいないと
途方に暮れているのはだれ
研ぎ澄ますのよ
声にならない声がきこえるまで
幻聴でも空耳でもないのよ
ヒントを見つけるのよ
そこいらじゅうに転がっている石のように
ありふれたメッセージのなかに
真の答えを見つけるのよ
あながたヒトである以上
できるのよ
動物たちも教えてくれる
山も緑も雨も川も
空気も火も雨も日射しも
その内で求めるのよ
気が済むまで問い続けるのよ
悲しみじゃない喜びじゃない
ヒトに生まれたさだめなのよ



自由詩 囁き Copyright 佐和 2010-12-17 22:06:19
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